前回のパウダーの滑り方につづいて、
今回はグラウンドトリックで気をつけていることを書きたいと思います。
気をつけていることは大きく3つあります。
「オープンもブラインドも苦手がないように、スピン動作が体に馴染むようにする」
「それまでの滑走ラインの延長線上に、テールやノーズをプレス(またはタップ)できるようにする」
「目線の先行」
僕自身540までしか回せないので分からないことの方が多いのですが、
高回転したいときは滞空時間が必要なので、はじく高さと、足の引きつけが必要だし、
360回るとスイッチのオープンもブラインドも体に馴染んでいた方がいいです。
最初に覚えたグラトリが、
ヒールサイドターン中にノーズを刺してはじいてオープンに回るやつで、
これで540回すんですが調子のいいとき悪いときいろいろです。
疲れているときはしないほうがいいですねエッジの感覚がずれていて逆エッジしやすいです。
板は柔らかすぎてもダメですが堅過ぎても難しいし、朝一のカチカチバーンも危ないです。
1つ1ついきますね。
1つ目、
「オープンもブラインドも苦手がないように、スピン動作が体に馴染むようにする」
雪上で板を履いて練習するのが一番ですが、
普段の生活においても、筋肉を付ける、神経がつながる意味で動きましょう。
人の細胞は日々生まれ変わって新しくなっています。
しない動作は出来なくなるし、必要な動作はできるようになります。
こう考えると自分の可能性を信じられるし頑張れると思いませんか。
なので今までよりあと180多く回したいと思ったときに、つまり回転数を上げていく段階では、
さまざまな方向に180回してきた経験が体を動かしてくれます。
2つ目、
「それまでの滑走ラインの延長線上に、テールやノーズをプレス(またはタップ)できるようにする」
バランスを崩さず、それまでの勢いをグラトリへ繋げていくために、
滑走ラインの延長線上を意識することが大事です。

軽くタップするだけならそれほどでもありませんが、シフトしながらタップして戻してとか、スピンするなら、
思いきって素早くポジション移動し、自分自身の重心と板との関係が変化しないように姿勢を変えます。
素早い動きなので失敗の数だけうまくなると思います。考えて動けるスピードじゃないと思うし。
先行動作で大きく動いてもバランスを崩さず、そこからさらに板の反発で高く飛ぶために、
滑走中にプレスやタップを挟んでみてほしいです。


3つ目、
「目線の先行」
これが意外に重要です。
目玉の向きというより目線が首の動きを決めるので、目線が前を見たままだと、
回そうと動かす先行動作に対して首から上がカウンターの動きになって、
体全体として回る力がゼロになります。
それでも回すとしたら逆ローテーションによって板を振り出すということになります。
180だけならこれでもいいですが、360以上では、体全体が同じ方向に回ろうとすることが必要です。
慣れないことには防衛本能が働いて、目で安全を確認したくなり、目線が先行しなくなります。
いきなり無茶はしないで、あらゆる方向に180回せる感覚を体に馴染ませて恐怖をとっていきましょう。
あらゆる方向を練習していく中で、体のバランスが取れて来て癖なく板に乗れるようになると思います。
踏切の瞬間の話をすれば、360では、先行動作で振り返って後方をみるか、
さらに振り返って前を見ようとするくらいの感じで目線を先行させると同時に、
そのバランスのとりづらいくテールやノーズといったピンポイントな状態で踏み切る難しさが求められます。
踏み切る雪面を見過ぎてしまうようでは回らないか、
回っても上半身と下半身をくねくねさせてやっと回るといった具合になると思います。
踏み切りまでに、板も含めてスライドやターンをして、
回りたい方向へ回転力がある状態をつくるといいと思います。
やり過ぎはダメですよ。わずかに回っているくらいでいいです。
まったくゼロの状態から先行動作だけで回すのはしんどいです。というか回る気がしません僕は。
今回もグラトリごとの具体的な内容ではないですが、
基礎滑走の中にもある板に乗ることと、
スイッチも含めた180全方向を、踏切のポジションや目線まで意識して、
まずはゆっくり、徐々に早く勢いよく回ることを大切にしてみて下さい。
手の振りが大きければ回るものではないのであせらず、
ひとつひとつ積み上げていって下さい。