屈伸とストロークの違いとその注意点です

以前書いた「ストロークは大切ですよ」も読んでほしいのですが、

ストロークのことを絵をつけて説明します。

図の左から、フリースタイルの「屈伸」「直立」「ストローク」で、

どの場合もつま先かかとに重心がよらない、ニュートラルの状態です。

人体比率(足裏5㎜、膝下1㎝、膝腰1㎝、腰頭1.5cm、頭5㎜)で書いてあります。

正確なバランスとは言えないかと思いますが、それでもだいぶ近いと思って書きました。許して下さいませ。

「屈伸」は、つま先上より膝が前に出るほど足首を曲げなければなりません。

ブーツを履いて、ビンディングを留めると、この屈伸姿勢を取りながらバランスを保つのは無理です。

頭を中心線から外さずに低い姿勢になろうとすれば、中腰程度のところで止まると思います。

これがバッチテストのトゥサイドターンでストロークできない人の原因の一つです。

ニュートラル状態の「ストローク」は、膝下を中心線よりも傾けません。

ブーツやビンディングで留まっていてもできる動きだし、

それ以前に、ニュートラルでの体軸(中心線)を崩さずに、重心を下げることが出来るので、

直立から低い姿勢までポジションを下げても、つま先やかかとで踏ん張らずに、重心を下げることが出来ます。

ストロークの絵で、頭が中心線から外れていることに違和感がある人もいるかと思いますが、スノーボードでは、

この形で低くならないと重心を落とすことが出来ません。中心線から頭を外さずに動こうと思って滑っている人は、

出来るだけ早く、屈伸とストロークとの違いを理解し、イメージを入れ替えて下さい。

ボードの上から頭が出ないようにというアドバイスがありますが、それはアルペンのセッティングでの話です。

この図で特に「直立」「ストローク」は、フリースタイルのポジションをノーズ方向から見た場合を書いていますが、

アルペンの場合はサイド方向から見たときにこのイメージになります。サイド方向からみて足が一本しかないので、

厳密には違いますが、重心を落とす時の姿勢の作り方の基本と捉えて下さい。

そしてストロークするときの注意点です。

直立の状態から低い姿勢へとストロークするときを表しています。

真ん中の状態は、絵が上下に分かれていますが、

上は、正しい方法で、頭とお尻を同時に下げながら低くなっていて、

下は、間違った方法で、最初にお尻を下げ始めている。

最初にお尻だけを下げ始めてしまうと、その時点で重心が後ろ寄りになりバランスが崩れます。

ターン中では一旦バランスが崩れると元に戻すのは容易ではないので、

ましてや自分からバランスを崩す動きは避けるようにしましょう。

頭だけ下げ始めても同じことが言えるので、気をつけましょう。