この三角形は、ボード上で立っているときの、前足後ろ足をイメージしています。
その頂点は、人の重心位置だと思って下さい。

左の絵は、重心がスタンスのちょうど真ん中です。
真ん中の絵は、緑線で書いた後ろ足を曲げて重心を後ろ足の上まで移動させた状態です。
右の絵は、重心を後ろ足からさらにテール側へ移動させた状態です。
斜面を滑り降りるとき、ボードが真横を向くように切り替えても体感斜度は0度にしかならないので、
理想の両足荷重配分50:50を目指しポジションを取っても、一番左の絵のようになればいいので、
ターン中に重心がスタンスの中心を超えることはありません。
あえてボードのトップを雪面に強く押し付けたい場合は、前足寄りに重心を移動すればいいのですが、
もし前足寄りに乗り過ぎてしまい、そのときスピードが出ていれば、ノーズが詰まって前に吹っ飛ぶこともあります。
そんな怖いことは嫌なので上級者は必要以上に前に乗らないように気を使っているものです。
真ん中や右の絵のように、ポジションを後ろに取る量は、斜度の強弱によって変わるので調整して下さい。
今までにターン前半は前足、ターン後半は後ろ足に荷重移動すると言われたことがあると思いますが、
これは初心者向けの表現で、上級者にはこれは当てはまりません。理想はいつも50:50です。
しかし、パイプのアールを登るとき、キッカーのアプローチを登るときなど、
今までの斜面を落下する動きから、登る動きになり荷重配分をコントロールしたいときは、
重心がスタンスの中心を超えて前に乗ることもあると思います。
今度の絵では、前足の傾け方を2つ書いてみました。

この三角形を人の重心から足裏までとみて、棒立ちターンしているとイメージして下さい。
赤い三角は、左右とも同じだけ鉛直を意識して前足を倒した状態です。角度は40度倒れています。
左の絵は・・・
姿勢を低くして重心を下げたところです。
重心を下げただけなので、斜面でのターン中このポジションになると前足よりの荷重になり後ろ足がずれます。
右の絵は・・・
左の赤三角と同じ角度だけ前足を倒し、重心が後ろ足の真上に来たところです。
この絵の場合は、斜度20度ほどのゲレンデで滑っているとすると、
足裏の荷重割合が前後50:50になり理想的になります。
もう少し細かい話をすると、
実際のゲレンデでどれだけポジションを後ろに取れば、斜度にあった鉛直になるかですが、
人の重心からの鉛直線を下ろしたときスタンスの中心にくるように乗ることです。
しかしボードのタイプによって、セットバックが推奨スタンスであったりするので、
スタンスの中心に鉛直線が降りても前後荷重が50:50にならないこともあります。その場合は調整が必要ですね。
滑走中そのようなことを確認しながら滑ることは不可能なので、もし後ろ足がずれたら、
もう少しポジションを後ろに取らないと駄目なのかなと、鉛直のことを思い出してみて下さい。