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ス・ノーヴィム・ゴーダム!(新年おめでとう) 元日0時に家庭でシャンペンで乾杯する頃、街では花火の音がし、 中央広場には大きいヨールカ(モミの木)が光り輝いています。 若い人たちは街に出て賑やかに過ごします。 |
祝い方は比較的地味でした。プレゼントや水仙などの花も贈ったりしますが、
ヴァスモーエ・マールタのような華やかさはありません。
1994年(1992年?)に「ソビエト陸海軍の日」からこの名称に変わったそうです。
95年頃、ロシアの日本語の先生は「祖国の守り手の日」という訳を試みました。 その時、mえむは防衛者という言葉が浮かばず「適当ではないが、古い言葉に防人(さきもり)というのがある」と話したことを覚えています。 |
---ロシア語を一言--- ス・プラーズニカム(祝日おめでとう) |
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この一言はたいへん便利です。何の祝日かを省略できるのですから。
スのあと、区切らずに続けて発音します。プラーズニカムは、祝いという意味のプラーズニクが格変化したものです。
この要領でいくと、次のようになります。 新年おめでとう「ス・ノーヴィム・ゴーダム」は、新年という意味のノーヴィー・ゴッドゥが格変化。 誕生日おめでとう「ス・ドゥニョム・ラヂジェーニア」は、誕生日という意味のヂェン・ラヂジェーニアが格変化。 (実際の発音は、このカタカナを読むのと少し違います) スの後に続く単語の語末がムの形に変わります。 世界で最も難しい言語の一つと言われるロシア語も、このように格変化が規則的だからこそ、 いざというときの一言は覚えやすいとも言えます。 |
この週には「ブリヌィ」というロシア風クレープを焼いて食べます。
ブリヌィは、菓子というより料理と言えます。甘くはないし、包むものも日本と違います。ジャムも包みますが、スミターナ(ロシア風サワークリーム)や、バターをぬった上にキャビア、イクラ、サーモンなども包みます。 丸い生地が太陽の形なので春をイメージし(春を迎える祭りの意味合い)、バターのロシア語マースラからこの名称になりました(mえむの想像では宗教的意味合いから)。 2004年2月23日、NHKテレビでも街中での祝いの様子が見られました。 ブリヌィをほおばる人たちは楽しそうで、大きなわら人形も飾られていました。このわら人形は冬を象徴するもので、燃やすことで冬の終わりを宣告するとか。(mえむはウラジオで、このわら人形を見たりする機会はありませんでした) また、最終日の日曜日は「赦しの日」で、互いにこの1年間の恨み辛みを赦して忘れる日です。 |
東方正教会の一つであるロシア正教はユリウス暦なので、
日本人に馴染みのある西方教会のカトリックやプロテスタントの日にちとは一致しません。
2004年は4月11日、2005年は5月1日、2008年は4月27日。 ケーキを焼いて卵に色付けしたりします。 仕事に気をとられず、家事も少なくし、洗濯などはしないのだと言われ、挨拶の言葉を教えてくれました。 フリストス・ヴァスクレス!(キリストは甦り給えり)に応えて、ヴァイスチヌ・ヴァスクレス!(まことに甦り給えり)と言います。 信者はもちろん教会に行きます。 教会まで出かけるのは年配の人が多いとか聞きましたが、実際に行ったことがないのでよく知りません。 宗教を否定してきたソ連時代が終わって、ロシア正教の信者数がぐんと増えたことでしょう。 |
「フ」の発音について参考までに: |
ロシア語に触れて、函館にあるハリスト正教会はなぜキリストと言わないのかという疑問が明確になりました。キリスト教徒と言うつもりでクリスチャンと言うと、ロシア語では農民になってしまいます。「フ」には二つの発音(kh,f)があります。フ[kh]リスチャンと言わなければなりません。 また、フリストスの「フ」はウの母音がなく次の子音に続きます。こういった子音の連続が日本語話者には難しいものの一つで、自分では母音ぬきのつもりなのに、幾度か指摘されました。 |
その他の国民の休日 | ||
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国民の休日が土曜日か日曜日の場合は次のウィークディに振替となります。 例えば、2004年5月1日2日は土・日なので、3日4日の月・火が休日です。 日本のゴールデンウィークの時期と重なる連休です。 | ||
5月 1日,2日 | 春と労働の日 (旧メーデー) | 広場で集会が開かれます。 |
5月9日 | 戦勝記念日 | 第二次世界大戦時の1945年、ドイツ軍に勝利した記念日。 旧軍人たちが主役で、勲章をつけてパレードをします。女性もいます。 |
6月12日 | ロシア国家主権宣言の日 | いわゆる独立記念日です。 1990年ロシア連邦最高会議で宣言され、1994年から祝日になりました。 |
11月7日 | 和解と同意の日 (旧革命記念日) | 1917年の十月社会主義革命の記念日 |
12月12日 | 憲法記念日 | 現行憲法は1993年に制定されました。 |
子供のときしか誕生パーティをしない日本とは大違いです。
ユビレィの時は、職場でパーティが開かれることもあります。
誕生日当日が平日なら、たいていその後の週末にパーティをします。 寮の隣部屋にいた先生(女性)の誕生日、それはそれは賑やかな一日でした。朝からお母さん、友人数人がパーティの準備です。 安くはないイクラもふんだんに皿に盛り付けられました。 昼頃から夜まで入れ替わり多くの人が訪れました。花もケーキもお酒もプレゼントも、いっぱいです。 「これまでひっそりと過ごしてきた誕生日を、いつか精一杯賑やかに過ごしたかったのが実現した」とは、その先生の弁。 「1ヶ月の給料のほとんどをこれに使ってしまって・・」と節約家のお母さんが、翌日mえむの部屋で話しました。 来月のことも細かく計算して過ごすなど、1995年頃のインフレの激しいロシアではあまり意味がないと思われ、その思い切りの良さに感心さえしました。 |
(注)ロシア語のカタカナ表記時「・」を使用することについて ロシア語と併記する時は使われず、カタカナ表記だけの場合でもロシア語学習目的では使われません。 しかし、日本語表記は空白を使いませし、単語を区別する意味でも、ここでは使うことにしました。 ロシアの人が個人名を日本語のカタカナ表記するときも、1文字分の空白をおくだけで「・」は使わない傾向があります。 |