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第43回日展金沢展 石川県立美術館 会期：120519.sat-120610.sun
【美の殿堂にため息 日展金沢展が開幕 県立美術館】（北國 120519）
洋画では、長年、妻をモデルにした人物画を世に問い続ける日展の中山忠彦理事長（日本芸術院会員）の「Ｅ・ガレのある部屋」をはじめ、色付いた山林を題材に骨太な写実を追求する寺坂公雄副理事長・事務局長（同）、北陸人ならではの色彩を稲架木（はさぎ）の風景に宿した金沢市出身の村田省蔵顧問（同）の近作がずらりと並び、来場者のため息を誘った。 Wajima japan Mituo Tanaka
【高名、山元さん特選 日展】（北國 111017）
第43回日展の洋画と工芸美術の入選者は16日発表され、工芸美術では県内から髙名光夫さん（55）＝輪島市鳳至町稲荷町＝の「虹と海と…」、山元健司さん（47）＝同市河井町＝の「スローモーション」が特選を射止めた。
県内からの入選者は洋画が30人（昨年26人）、工芸美術が36人（昨年26人）だった。新入選は洋画５人、工芸美術４人の合わせて９人だった。
県関係では工芸美術で旧中島町出身の谷野吉冬（よしと）さん（70）＝京都市右京区＝が「北西の宙から」で特選となった。洋画の審査主任は、金沢市出身の村田省蔵さん（神奈川県鎌倉市）、工芸美術の審査主任は大樋長左衛門さん（金沢市）が務めた。 
黒リボンが付いた花器の前で、来場者の足が止まった。作家は「工芸の理論派で物の考え方を教え、作家を導いた方でした」と語った。第67回現代美術展（財団法人県美術文化協会、北國新聞社など主催）では２点の遺作が展示され、美の土壌を開拓した物故作家のありし日を伝えている。
５日、工芸の作品解説を担当した県美術文化協会の山岸大成理事・事務局次長は今年１月に死去した漆芸家、井波唯志（ただし）氏の遺作を前に、輪島の海岸線を詩情豊かな蒔絵（まきえ）で表現するなどした作品世界を紹介し、「日本的な情感を作品に込めていくことの大切さを石川の工芸家にアドバイスされた」と悼んだ。
洋画では第１回展から出展を続け、昨年12月に100歳で死去した川村嘉久（かく）氏の風景画が晩年の円熟を伝えた。
この日は日本画では中町力理事が作品解説を担当した。同展は金沢市の県立美術館では洋画、工芸、写真、金沢21世紀美術館では日本画、彫刻、書を展示している。（北國 110406）
第39回日展金沢展 金沢２１世紀美術館 会期：080426.sat-080518.sun
作品解説 （080514）
14日午前10時半、井波氏による工芸美術の作品解説を傍聴した。①漆の乾燥とは、水分の蒸発ではなく酸化であり、一時も目を離せない。艶消しのほうが技術的に難度が高い、②蒔絵に使われる卵殻は、潰して平らになるアヒルと鶉が一般的で、鶏卵は好まれない、③工芸は材料費が高価である、④日展としては、数十年ぶりにガラスの作品（板ガラスの積層の特性を最大限に活かした作品）の特選があった、等が印象的であった。
【日展金沢展、25日開場式 26日公開 金沢21世紀美術館】（080425）
日展は前身の文展以来100年を昨秋の本展で刻んだ。隔年で開催されている金沢展では、その節目の本展の基本作品と地元作家の入選作が並ぶ。
【金沢の戸田さん、能美の中口さん 日展特選 日本画17人、彫刻8人入選】（071026）
第39回日展の日本画（第一科）と彫刻（第三科）の入選者が25日発表され、県内から特選に日本画で戸田博子さん（49）＝金沢市二口町＝の「夢・人・花」、彫刻で中口一也さん（48）＝能美市湯谷町＝の「初夏の風」が選ばれた。戸田さんは2回目となる。
入選は日本画が17人（内新入選4人）で前年を4人下回り、彫刻は8人（内新入選なし）で前年を2人上回った。県内の合計は特選が4人（前年4人）、入選99人（同100人）、新入選は10人（同16人）だった。
第37回日展金沢展 石川県立美術館 会期：060527.sat-060618.sun
作品解説始まる （060530）
29日、地元作家による作品解説が始まり、来場者は作家の特徴や表現手法などの解説に耳を傾けながら鑑賞を深めた。31日は、午後2時半から1時間半、日本画の佐藤俊介さんが担当した。
佐藤さんは、白のシャツ、黒のズボン、ショルダーバッグ姿で現れ、髪型や風貌がミュージシャンの坂本龍一さん似で、穏やかな口調の持ち主である。日本画で使う岩絵具、筆、携帯用の墨つぼなどを時折、来場者に見せながら、展示作品一点一点順に回り、作家の個性や逸話を交えて楽しく解説した。岩絵具は砕いた宝石粒のように美しく、にかわ（動物・魚の脂が原料）に溶いて使うことや、水墨画に使う墨、金銀箔や金泥も使うことなども紹介、来場者は時折、質問をして奥深い日本画の世界に親しんだ。
【秀作咲き誇る 日展金沢展、一般公開始まる】（060528）
今年の金沢展には東京本展の基本作品と地元作家の力作合わせ、5部門で418点が展示されており、洋画部門で特選を受賞したジュディ・オングさんの作品「紅楼依緑（こうろういりょく）」も来場者の目を引きつけた。
【県内から123人入選 特選に5人 新入選者が大幅増】（051027）
第37回日展の入選者が26日発表され、日本画で佐藤俊介さん（38）＝金沢市四十万町＝の「capsule」、平木孝志さん（54）＝同市久安1丁目＝の「磯」、彫刻で加藤里奈さん（26）＝同市天神町2丁目の「水の無い河を泳ぐように」、工芸美術で大樋年雄さん（47）＝同市橋場町＝の「MesaVesse『尊崇』」、角康二さん（49）＝輪島市山岸町＝の「浮游」がそれぞれ特選を受けた。県内の入選者は昨年を11人上回る123人で、新入選は22人だった。
部門別の入選者は日本画27人（うち新入選11人）、洋画21人（同3人）、彫刻10人（同3人）、工芸美術53人（同4人）、書12人（同1人）となり、とりわけ日本画で大量の新入選となった。