近藤 MAKIKO
あなたの周りにはいないでしょうか?
親なんてわからない、やせっぽち(デブもいるが)で、風格もない、品位もない。
しかもいったい何なんだ!あの情けない表情は!
だけどだけど、なんてかわいいんだチクショウ!・・・・そんなやつが。
我が家ではいわゆる雑種犬を愛着を込めて「駄犬」と呼んでいる。
まあ、駄犬の定義は夫婦でもまちまちだが、大まかに挙げるとこんなカンジか。
@近所からもらわれてきた。または生い立ち不明。
A両親特定不可能。
B当然血統書などない。
Cそれなりに飼い主の愛情が感じられる。(わりと小綺麗)
Dなんとなく情けない。哀愁を感じる。
そして、Eが肝心である。
Eとにかく訳がわからないが、かわいい。
「最近はペットブームです」なんて今更言ってみても始まらない今日この頃。
巷や住宅街では古の時代(?)より朝の犬の散歩なんて珍しい光景ではない。
ただ、めっきり、めっきり見かけなくなったのだ、そう、「駄犬」を。
ゆえに「あああ〜っ!」と思い切りツボにはまった時はかなりウレシイ。
私的には「外飼い」されていることが外せない。
「駄犬」は田舎のよろずやの店先にごろんと寝転がっていたりする。
それでもちゃんと小屋があり、えさ入れ、水入れはいつもきれいである。
またある時は漁師らしきおっちゃんと漁港を散歩していたりする。
「こいつぁ肉より魚が好きなんだ」なんて言われていたりする。
そう、日本の原風景にとけ込む能力といったら洋犬にまねできない力がある。
もちろん、「駄犬」は都会にも存在する。
品のいいおばあちゃんに散歩させられているフリをしながら、実は盲導犬なみのサポート能力を発揮していたりする。
ならば和犬でもよいではないか・・・と思われるかもしれないが、@〜Bに反する。
「駄犬」は安易に、安価に入手出来なければいけない。
しかもりりしいとあっては×。適当な情けなさが肝心なのだ。
さぁ、あなたも周りをよく見てみよう!
こんな「駄犬」はどこかにいませんか?
もしかしたら、お宅にはいませんか?
そんなこんなで、由緒正しい犬ばかりが目立つ中、駄犬は今日もどこかで元気だ。