伊藤達哉

皆さんはじめまして、初めて一筆取らせて頂きます。
当方、金沢で１８年間生まれ育ち、現在は京都在住５１歳、ペンネームはTATSU、とでもさせて頂きます。
今回は、当方の久々の金沢帰省中に巡り合った素敵な出会い（再会？）の話にしばしお付き合いください。

当方の二番目の姉のJ子が、二度目の結婚をメキシコ人の５９歳のおっちゃんとする事になり、懲りずにしかも迷惑にも（姉貴、失敬！）平日の11月7日（金）に、 結婚式を金沢神社でやるっていうんで、まぁ平日だし子供（高２女子と中２男子）は学校休ませられないし、そうなれば奥方も連れて行けないってことで、 久々に一人で金沢に帰省する事になったのでした。
そこで、中学時代からの親友のRYOHに久々に（たぶん4、5年ぶり位？）に、「会える？」てメールした訳ですが、彼はあいにく長期出張中、 帰ってきたメールが次のような感じでした。（一部抜粋、ほぼ原文）
「今出張中ねんて、残念。 去年辺りからむか〜しTATSUに教えてもらったBar　ロブロイに行っとれん！20代の自分に会える様な感じで、 ノスタルジーにひたってるわ…もう40年近くやってるみたいや…又TATSUと差しで飲めたらいいね…」

ロブロイ！？…う〜ん、なんとなく名前には聞き覚えがあるし、人に教えたくらいやからきっと行ったこともあるのだろう。
でも場所も店内も、飲んだお酒も、もちろんマスターの顔も、何も思い出せない、っていうか実は行ってないとか！？
そんな事を思いめぐらせ、そのようにRYOHに返信したら次にこんなメールが、、、（一部抜粋、ほぼ原文）

「今思い出したけど、ロブロイって、TATSUの母ちゃんか父ちゃんに教えてもらったとこやわ。俺も探すのに10年かかったわ」

はぁ？、父ちゃん母ちゃん？？、まぁ両親ともいまだに相当に弾けた人生を歩んでるんで、そのルートから知った可能性は非常に高そうやな、 しかし探すのに10年かかるってどういうこと？と思い、、さっそく両親に聞いてみたところ、「ロブロイ！？いやあ知らんわ、どこにあるんやそこ？」

…とつれない返事。。。
まあまだおかげさまで元気とはいえ、８５歳、７６歳の後期高齢者の記憶に期待するほうもなんやなと思い、これは自分で今回行ってみるしかない、と思い到った訳でございます。

一旦話は変わりますが、その両親の血を引く弾けた姉貴の結婚式、なにせ旦那もこちら姉貴も再婚、子供二人ずついるので、その子供たち（もう成人ですが）も駆けつけ、 その子供たちも含めてメキシコ側のご家族兄弟も来られて、人数は少ないながらも、厳かに神社の三々九度から始まり、夜の飲めや歌えやの大宴会、まで国境を越えて盛り上がったのでした。

そして宴の明けた翌日、その日は夜行バスで京都に帰るまでは特に決まった予定もなかったので、前夜のたっぷり飲んだお酒を抜こうと、 朝から懐かしの金沢市内散策と決め込んで、自宅（長坂）→大乗寺近辺→市内中心部と、懐かしさに浸りつつ歩き続けていたのでした。
その折に、「そうだロブロイの場所を確認しよう」と、ネット情報をたよりに金劇裏の通りを歩くと、意外とあっさりと見つけることができ、前述のRYOHの、 「探すのに10年かかったわ」発言はなんやねん？とツッコミながら、「よし、今晩京都に帰る夜行バス乗車前に来よう」と決めたのでした。

そしてその日の夜、家族と夕食・晩酌を済ませ、いよいよ、懐かしの？「BARロブロイ」に足を踏み入れました。
私のシミュレーションでは入った瞬間、「そうそうこんな感じだった、あ〜思い出した、懐かしいわ〜、変わってないですね！？」という感じだったのですが、 実際は、「わぁ、これは落ち着く空間やわ〜、大好きな感じ、でもここって私は果たしてきたことがある？？」でした。。。
そう、すごく素敵で居心地がよいことに偽りはないのですが、なにせ思い出せないのです。
マスターにもその旨お話しさせて頂いたのですが、マスターももちろん「どうですかね〜」という感じ。
そんな感じなので、私の中の仮説は次の３つ、、

仮説�@：おそらく３０年ほど前の２０歳前後の遊び盛りに、来訪するも、あまりの居心地良さで溶け込みすぎ？あるいは当時、あちこち遊び呆けすぎで覚えていない
仮説�A：同じ３０年前頃、親から情報を得てRYOHなど友人に自慢気に紹介するも、実は自分では行っていない
仮説�B：移転前の別の場所？に行っている？？

まあ真実を知りたい気持ちもありますが、逆に知らないまま、それを探りに再訪させて頂くほうが楽しいかな？ と実は思ってまして、気持ちよく酔った何かの拍子で、きっと何かと何かが繋がって思い出す場面があるのでは？ と期待しているしだいです。
何せ、記憶力には結構自信があったのですが、特に近年（４０代後半から？）、加齢とともにモノ忘れ傾向で、 「シャンプー時、リンスをしたかどうか思い出せず、念のためしたと思うけどもう一回する」とかはザラですので。。。

ということで、長々と取り留めなく綴ってしまいましたが結論としては、忘却の彼方にあろうがなかろうが、我が愛する故郷金沢で、 素敵なBARに出会えた（再会できた？）事は、何よりの財産、帰省の楽しみが増えました。
まぁめったに帰省できてない現状なのですが、又必ずや再訪させてもらいますね。

そっか、今度はRYOHと一緒に行けば、何か忘却の彼方が見えてくるかも？、次回はそうしよう！