突然ですが、タバコを切らしてしまいました。
<そんなもん、しらんわい> と言われそうですが、まあまあ。
で、買いに行こうと我が家を、あっ、ところで我が家は笠舞(かさまい)
という所にあります。
なぜ笠舞という地名になったかというと、北の方角に小立野台地が
あります。(たぶん標高差、百メートルぐらい)
その昔、このあたり一面、田んぼだったそうです。
梅雨の時期になると、いっせいに蓑笠(ミノカサ)をかぶって田植えが
始まります。その風景を台地から見下ろすと、笠が舞うように見えた、
というところから笠舞になったそうです。
(なかなかキレイな地名ではありませんか)
ついでに我が店ロブロイはどうかといいますと。
今は片町となっていますが、その昔は河原町(かわらまち)と言っていま
した。これはまあ、すぐ傍を犀川が流れていますから、聞かずとも容易に
推測できます。
(たぶん世間にたくさんある地名でしょう)
<ゴチャゴチャ言うとらんとタバコはどないなったんじゃい、買いに行くん
じゃあなかったんかい>
ハイハイ、ほな行ってきます。
ということで近くのコンビニへ。あっ、そうそう日曜日の夜8時頃の話です。
タバコを買い、我が家の方へ歩いています。ある路地を通り過ぎようとする
と、なにやら言い争いのような声が奥から聞こえてきました。
僕はその角で足を止め、そっと覗いてみると言い争いではなく、ドア越しに
一方的に中年の女性が、怒鳴っているのです。
「この、ひとでなし」
「この、スケベーおんな」
「人の亭主、食いよってからに」
「そんなに欲しけりゃノシ付けてくれてやるわ」
もう説明するまでもありませんが、ダンナの浮気相手の家へ怒鳴り込んで
来た、という事のようです。家の明かりは付いていますが、中からは声は
まったくしません。
「あんた、それでも人間か・・・」
「ほんとに、鬼の面をかぶった人間じゃわ・・・」
いろんな言葉が出てきます。で、二言、三言、言った後必ず、
<鬼の面をかぶった、人間じゃわ>が、出てくるわけです。
そのセリフを何回か聞いているうち、アレッなんかおかしいぞ・・・?
と思った訳です。勘の良い方なら、もうお気づきでしょうがこのセリフ、
逆ではありませんか。
鬼の面をかぶった・・・・・ではなく、
<人間の皮をかぶった、鬼じゃわ>と、言わなければいけない訳です。
しかし、相変わらずそのセリフは繰り返されます。僕はその度に笑い出し
そうになり、
「まあ、いいか」と、独り言をいいながら、まだ間違いにきづかない
<鬼の面をかぶった、人間じゃわ>
を聞きながらその場を後にしました。
皆さま、怒鳴り込むときは言葉を間違えないように、気をつけましょう。
まてよ・・・ひょっとして、ほんとに鬼の面をかぶっていたのかな・・・?