佐津川和人
飲む時は、とにかく食べる。
大量に飲む時は当然、とにかく食べる。
とにかく、常に酒と肴は共にある。
先ずは、キリッ!と冷えたビールを一気に胃袋に流し込む。
油っこい?・カロリー?・塩分?など気にせず、とにかく食べ、かつ飲む。何年か寝かした麦焼酎はオン・ザ・ロックがいい。
そして旬の素材を味わいつつ飲む。
そしていい調子になってくる。すかさずバーボンかスコッチに切り替え、さらに飲む。何を飲んでも、何を食べても旨くてたまらない。
これは家でも外でも変わらぬ私のスタイル(身上)である。
そして翌朝・・・。砂漠で倒れている夢から覚めつつ、水の入ったペット・ボトルに手を伸ばし、ゴクッ・ゴクッと音をたてて飲み干す。
その旨さに感動しつつ、また意識を失なう。
もしかするとこの旨さを味わいたいが為に、飲んでるんじゃないか?、と思いたくなる程何物にも変えられぬ旨さである。
決して美食家でもない。むしろ食を語る恥ずかしさを知る私であるが、今まで実に多くの珍味・美味・魔味に出会い、味わってきた。
もちろん酒と共に。
おかげで舌も肥えたが、身体も肥えた。
メタボならぬ、ヘビメタ?になってしまった私。
肝臓もフォアグラ状態なのは間違いない。
鯨飲馬食の日々。あとどれくらいこんな事が続けられるか分からないが、人生を四季にたとえると、すでに冬に居る自分を自覚し、
程ほどに、何事も程ほど・・・と酔い覚めの自分に言い聞かせているこの頃である。
えっ?、冬は冬眠するから余計食い溜め・飲み溜めするって・・・?
熊じゃないんだから、そんな事はありません。いや無いと思う・・・たぶん無いでしょう。
愚かな者は食について語り、
賢者は旅について語る、という。
ならば私は、愚かな旅人で居たい。
もう少しだけ・・・・・。