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潤いの融和に満ちた町 鞍 月

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〒920-8214 金沢市直江南1丁目1番

地域の伝承芸能



南無とせ節 (なんとせぶし)  
 南無とせ節は、蓮如上人が当地へ巡錫したことがきっかけで始まったと伝えられています。同町富積寺所蔵の名号縁起(年代不明)に、「村人蓮如上人ノ御恩徳ヲ偲ンデ喜ビノタマワリ毎年盆ノ十五・六日ニハ南无トセヨイヤマカセト、オドリツガレ、上人ノオワタリニナラレタ川ヲ聖水の川トヨビ、橋ヲ阿弥陀仏ノ橋ト呼ブヨウニナツタトイヒツタエラレテイル」と記されている。
南無とせ節は、「盆」の習俗(オショウライの送り迎え・きりこをさげる)や踊るときに馬盥を据える風習、蓮如にまつわる伝承などにより、広く民俗学者の注目を集めてきました。ただし、住民たちのあいだで、民俗・信仰的な価値が新たに意識されるようになったのは、保存会が発足したころからです。現在、金沢市内の各所で盆踊り大会が催されていますが、生の伴奏と唄にこだわり続けている町は数少なくなっています。戸水町では、保存会のメンバーが櫓の上にあがり、三味線・胡弓を伴奏に音頭とりたちによる唄を披露しています。盆踊りを町の貴重な文化遺産と考え、形骸化させてはいけないという強い意気込みと努力の跡が感じられます。   平成19年12月3日 市指定文化財    民俗文化財 無形民俗:民俗芸能



お手古 (おてこ)  

秋祭りに、御神輿が各家庭の軒先を巡回することを『おまわり』と言う。
神輿渡御は、加賀藩前田家の参勤交代を模しており、 殿様の前払い役として、槍や三ッ剣毛槍を構えて先導したのが奴行列であり、将軍に献上するお米や道中に必要な荷物を運ぶための担ぎ手を勤めた人たちのことを『御手古衆』と呼んだ。

前田加賀藩主の参勤交代のときに、荷方の人足に借り出された鞍月の村々は、秋祭りに御神輿を先導する「御手古」の行事を行い、豊作を祝っていた。

藩政期の御手古衆は派手な姿ではなかったが、遊ぶことの少ない時代になってから、村人たちが東海道五十三次における雲助諷になぞらえて、男性が女物の半襦袢を着てお化粧し、道中笠をかぶり、孟宗竹や米俵などで作った大きな荷物の上に、「おかめ」の面を取り付けお目出度い唄や「ヤ〜ラヤラヤラヤ〜ァレ〜」と独特な面白い囃子ことばを掛け合い門付けして歩き、ときにはお酒をねだったり、博打のまねごとをして、御神輿の還御(上がり)を遅らせるなど見物客の笑いを誘い、まさに参勤交代のお荷物道中を真似た荷方人足の様子を表現している。この伝統が現在でも継承されている。

平成12年(2000)には、鞍月新町在住の民謡研究家松嶋庄次氏によって『御手古衆節』が採譜され、 全国民謡民舞大会の席上で披露した。

現在鞍月地区では戸水町・御供田町に残っている。戸水町では、平成30年の秋祭りで7 年ぶりに神輿渡御(おまわり)が行われたが、宅地開発で農地の減少とともに後継者不足に憂慮している。



鞍月の奴行列 

全国各地に伝わる奴行列のルーツは、江戸時代の大名行列にあります。徳川家康により外様大名の江戸参勤が奨励され、加賀藩主・前田利長が1602年、母・芳春院を江戸に訪ねたのが参勤交代=大名行列のはじまりとされ、加賀藩主が沿岸に出かけた際に伴った奴が由来とされています。また、藩主の家族を楽しませるために住民が奴の扮装をして迎えた、とも言われています。

戸水町では、不定期開催で戸水八幡神社の秋祭で9月23日秋分の日の祝日に披露します。(平成30年9月23日、その前は平成23年は9月24日(土) その前は平成14年)
 構成は、親方(1人)、金幣1本(2人)、銀幣1本(2人)、大鳥毛1本 (2人)、小鳥毛1本(2人)、中鳥毛1本(2本)、立傘1本(2人)、
 台笠1本(2人)、薙刀1本(2人) の計17人編成。
 ※中鳥毛は先に三叉の剣あり。親方だけが化粧をし、今もなお、勇壮に道具 の投げ渡しを行っています。

 近岡町では、5年に一度、近岡神社の大祭で例年9月23日(祝)に神社にて祭礼が執り行われ、演舞します。
構成は親方、挟箱2本(4人)、毛槍2本(4人)、台笠1本(2人)、立傘1本(2人)、薙刀1本(1人)の計14人編成。


うさぎ踊り    

うさぎ踊りは、秋祭り(中秋の名月のころ)に小学生達がうさぎの格好をして各家々をまわり、玄関先でつきたての紅白のお餅をささげ、秋の収穫に感謝する踊りである。

大正14年(1939)粟崎遊園地が浅野川電鉄(現在北陸鉄道浅野川線)の開通とともに誕生した。戯曲脚本などを書いていた近岡町に住む松本庸さんが、町の子どもたちに何かをとの気持ちから「粟崎遊園」で働く振付師に踊りの振り付けを依頼し、指導を受けたのが発祥と言われている。その後、直江町・南新保町に伝えられた。

小学生の子どもたちがうさぎの格好をして踊る踊りは、可愛らしく全国的にも珍しく、平成11年(1999)兎年の元旦にテレビ金沢『ズームイン・朝』の番組で鞍月のうさぎ踊りが紹介された。現在ではすっかり地域の伝承芸能として根づいている。

【格 好】親うさぎ  母うさぎ  赤い振襦袢にたすきがけ
            父うさぎ  白いシャツに白い頭巾
       子うさぎ  男うさぎ  青どんこ(ちゃんちゃんこ) 
            女うさぎ  赤どんこ(ちゃんちゃんこ)

鈴の付いた手甲、きゃはん、さらしで作った尻尾と頭は、画用紙で作
ったうさぎの耳を付ける。

【小道具】 金色の張子の臼、銀紙張りの竪杵、鈴のついた亜鈴(棒)

  近岡町のうさぎ踊り

    今年は豊年万作じゃ  道の草にも米がなる なった米をもちにしよう 
    ペッタン  ペッタン  ペッタンコー
    今日は楽しい秋祭り  みんなで仲よく踊りましょう
            ペッタン  ペッタン  ペッタンコー 氏神様にもあげましょう


    ホイ ホイ ホイ ホイ ホイ   ホイ ホイ ホイ ホイ ホイ

    ペッタン ペッタン やれつけ そらつけ  黄金の臼に 銀の杵  
   つきますお餅は 十三七つ
  お月様にもあげましょう お月様にもあげましょう

 

  




















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