もはや最近とは言えなくなったが「B級グルメ」という言葉がすっかり定着している。
さて何がB級グルメかというと、僕の勝手な私心であるが、その土地土地にねづき、広く一般庶民に親しまれている食べ物の事を言うのだと思う。
「B1グランプリ」、なにやらプロレスを思わせるようなイベントが大変なご盛況のようである。
B級があるという事はA級があるという事になるが、思うに料亭で出される料理や、高級フレンチ、高級中国料理などがそうだろうか。
またイタリアンなども昔はミートスパかナポリタンしかなかったものが、今ではりっぱなイタリア料理として、まさにA級と言ってもいいだろう。
しかしもともとA級などというものはなく、そんな遠くない昔だれかが最初からB級という呼称をつけイベントとして発展させたのであろう。
そもそも今でこそ料理の世界もすっかり社会に認められているが、僕などがこの道に入った頃は料理界であろうが、我が(BAR)バーテンダーであろうが、一緒くたに「水商売」として捉えられていた。
指して大げさでもなく、所詮水商売に足を踏み入れている「人達」、だったのである。
それがテレビに負うところが大きいのであろうが、料理番組も増え、それに伴い料理人(名コック)ではなく「料理研究家」という人たちも沢山生まれ、ワイン界はソムリエなる資格もすっかり定着し、スイーツはパテシエも。
そのソムリエだが最近は「なに何ソムリエ」と称するものまで出てきた。
しっかり定着したものが野菜ソムリエだろうか。
また酢ムリエもあるし、他にも色々とあるようである。
ところで昔はお寿司屋さんなど、その割烹、料亭から見ると一段下に見られていた。
が今では認知度としてどちらが上でも下でもない。
また蕎麦屋さんでも、ひたすら毎日ソバを打って何十年と、まさに職人の域である。
また饂飩(うどん)もしかりである。
ラーメンとくるとB級グルメのなかでも「ラーメン博」とあるように、もはや独立して立派にその世界が出来あがっているようである。
こだわりスープとくると一昼夜かけてスープを取りましたから、下手するとそれ以上煮だしたものもあるようである。
豚骨スープが主流のようであるが、あっさり鶏ガラスープ、魚介をメインにしたスープ。
また5〜6種類の塩をブレンドしたという塩ラーメンや、昔ながらの醤油ラーメン、これは忘れてはいけない味噌ラーメン。また富山ブラックで有名な黒いラーメンまで出来た。
また焼き豚などもこだわった店も多くなった。
とまあ色々とある訳であるが、それがそれぞれ各地域・ご当地によってまたそれぞれ違うので、ラーメン好きにとっては飽きる事が無い。
よって世間には「我ぞラーメン通」と称する人がたくさんいるのである。
結果ラーメン研究家を名のる人までいる。
先にも記したが、もともと食べ物にA級、B級と分ける必要などなく、何を食べようが、食べる人が美味しければ、その人にとってA級なのである。
ただ今言われるところのB級グルメ、それがこだわり麺類であっても、ファーストフード的要素がある。
メニューに千円以上があったりするが、もうちょっと安くてもいいかなあ〜、と思うのは僕だけだろうか・・・