【身延山】 本尊:久遠実成釈迦牟尼仏。 本尊は、久遠実成釈迦牟尼仏と大曼荼羅を立てているが、間違いとも言えないが、釈迦仏は日蓮の書いた曼荼羅からすれば、本尊ではない、曼荼羅を見ても中心は「南無妙法蓮華経」すなわち法華経なので、久遠実成釈迦牟尼仏は本尊ではない。明治の大火によって、本来の本尊である佐渡示顕本尊(日蓮が佐渡配流中の文永10年(1273年)7月8日に図顕したとされる法華曼荼羅)は、身延山久遠寺の所蔵であったが、明治8年(1875年)の身延大火で焼失した。尚、この大火の出火原因については、ネット上のどこを探しても出てこない。 法華経の本尊とは何かと言えば南無妙法蓮華経であり、日蓮宗の本尊と言えば曼荼羅である。身延山の須弥壇は釈迦佛が中心になっていないのでこれでよい。そのた、身延山には鬼子母神や羅刹、大黒天、八大龍王などの法華経に出てくる神々のほかに、神社、七面大明神、妙見菩薩、稲荷などの神仏習合がある。寺院内にこれらの神々が別のお堂として存在する寺院も多い。明治時代の廃仏毀釈によって日蓮宗は法華神道などの習慣が薄れたが未だに健在である。日朗や日像の起こした法華神道は、日蓮、天台宗の思想に合致する。御祈祷は身延山も認めているが、これの歴史は古く、最上稲荷の起源である病気平癒が法華経であるが、日蓮系としては、おそらく七面山である。七面山は日蓮宗以前から修験道の山であり、修験道は元々法華経である。因みに役行者も法華行者である。六根清浄は法華経から取ったものだ。日蓮系の祈祷は、おそらく法華行者守護神である鬼子母神(安産)或いは、法華行者守護のダーラニー、薬王菩薩品の病即消滅、不老不死の功徳や呪文。九字護身法(道教:七面山の修験道)、法華神道などの影響を受けている。なぜなら神社で使用する幣束という道具を使っているからだ。相伝については詳しくは分からないが四段階ある。 日蓮も自分のお母さんの病気を法華経で治している。疫病がはやった時は、日蓮宗の僧侶が直したという伝説は他にもある。また祈祷の免許を持った僧侶は、厳しい修行をしており、功徳が無いわけがない。それなりの料金もかかるだろう。 また、日蓮系の祈祷は、出張出来るのが利点である。 【日蓮正宗・創価学会・顕正会】 本尊:本門戒壇の大御本尊(後代に制作)。 開祖は日興上人である。日興上人は檀家の南部實長(身延山の地主)と不仲になり身延山を離れた。その結果、富士門流は法華経の聖地である七面山信仰や法華神道と分断される結果となった。日興は六老僧の中で、他の五人と分裂し、日蓮原理主義を貫いた。本来日蓮の教えは、天台法華宗を本来の姿に戻そうとするものであったので、他の五人の弟子たちは天台沙門と名乗っていた。日興聖人は日蓮大聖人の秘密血脈を受けた、ただ一人の日蓮宗の本流であり、この流派以外は本物の日蓮宗ではないとしている。しかし、日朗の弟である日像は、大聖人の遺言を受け京都で布教し、勅願寺を賜り法華宗が正式な国家の宗派として認められた。遺言を受けた日像が本弟子ではないとすると、つじつまが合わない。日蓮聖人が命じて作らせた「本門戒壇の大御本尊」を本尊とし、これに宿るパワーを信仰対象としている。しかし身延山にこの本尊が安置されていたという記録が無い。 また、日蓮大聖人を本仏とし、上行菩薩の生まれ変わりとしている。しかし法華経の如来神力品で上行に付嘱が行われたとは書かれていない。しかも上行菩薩はバラモン神である梵天の四人の息子すなわち四菩薩の一人サナトクマラである。創価学会では法華経だけでなく御遺文を読むことに熱心である。富士門流及びそこから派生した新興宗教には日蓮の御遺文を真に受ける、または都合よく解釈する傾向がある。御遺文の中には偽書と呼ばれるものがあるが、日蓮真筆と言えるものは日蓮宗によって分類されている。また、立正安国論当時の教えを守っており、神社に参拝しない。しかしながら明治時代に撮影された御本尊の中には八幡大菩薩、天照大御神が彫られており神社を参拝しているのと同じである。また、例の如く、不動明王・愛染明王が種字で書かれており、密教色が濃厚である。日蓮宗と日蓮正宗が分裂した大きな理由は、神社参拝にある。しかし立正安国論は法華経だけでなく仁王経、金光明経、大集経などを根拠としている。また、日蓮の教えに、過酷な修行が無いので、これを外道とする。かたくなに他宗と隔絶しており、カルト的要素が強いが、題目を100万回唱えたとか題目を唱える事に熱心である。また、法華経本来の教えである広宣流布に熱心であり、法華経最大の菩薩行とされる布教活動に熱心である。しかし広宣流布という単語は薬王菩薩品にしか出てこないものであるが、創価学会では薬王菩薩品を重視しないという矛盾がある。日蓮正宗は過激だが、曼荼羅を本尊としている事は正しい。創価学会は破門を受けているが、大石寺から本尊の授与をされなくなり、別の大曼荼羅本尊を信仰するようになった。顕正会は大石寺の本門戒壇の大御本尊に向かって祈っているらしい。尚、池田大作の実家の墓は、東京都大田区にある真言宗智山派の密厳院にある。 池田さんは奥さんに誘われて仏法の話を聞きに行った事がきっかけで創価に入信したらしい、やはり女性のパワーは絶大である。 ![]() |