長行とは、お経の中で文字制限のない文章、いわゆる散文で書かれた部分のことです。
対して偈頌とは、お経の中でも
詩の形で書かれている部分のことです。
4字または5字で1句という形で
書かれることが多くなります。
法華経においては、
まず長行の形で教えが説かれ、
さらにその教えが偈頌の部分で
もう一度説かれる、というのが
お決まりの流れです。
辛島博士はどうしても法華経段階成立論を展開したいようだ。トゥリシュトゥブ・ジャガティー音律?などという法華経の詩句の部分の形式を持ち出し、何としても法華経が段階的に成立したんだという主張を述べられております。 しかしながら段階的に成立したのは当たり前であり、世の中の全てのモノがそうである。さらにどういう仕組みで成立したとかが分かったところで、大した研究成果になるだろうか? また、ガンダーラ語で口承で説かれていたものが、サンスクリットに変換されたとすれば、詩句などは文法の制約を受ける事も考えられる。或いは、もともと散文で書かれていたものから偈頌が作られたのなら、偈頌と散文が同じ表現をするとは限らない。 |