地球環境概況2000


国連環境計画(UNEP)は、1999年9月に地球環境の現状や今後の予測、政策提言をまとめた「地球環境概況2000」を発表しました。その内容についてご紹介します。

地球環境の現状
オゾン層破壊:フロンによるオゾン層の破壊が進んでいる
※2010-20年に最大2/3が破壊、本格的な破壊はこれから(NASA)
・今後、有害紫外線Bが増加し、皮膚ガン、免疫の低下、白内障などが増加、農作物や漁獲も減少する

地球温暖化:石油などの大量消費で、1990年代後半のCo2 濃度は過去最高に
・すでに温暖化が始まり、異常気象、洪水、干ばつなどが頻発
・先進国の温暖化ガスの削減目標を決めた京都議定書は達成が難しく、地球温暖化の防止はすでに手達れ

化学物質汚染:ダイオキシン、環境ホルモン、農薬、有害廃棄物などの汚染が深刻
・世界で年間約500万人の急性農薬中毒が発生、さらに、空気、水、食べ物、土にも汚染が広がり、ガンや生殖異常などが増えている
・このままでは2050年には環境中に出る有害物質の量は現在の3倍以上になる

森林破壊:乱開発、商業伐採などで世界の原生林は80%が失われ、熱帯林の破壊はすでに取り返しがつかない状態
・森林破壊や過耕作、過放牧などで世界中の土地で劣化が進み、世界の20%の土地で砂漠化が深刻、農業が困難になり10億人の生活に影響が出ている

生物種の絶滅:開発や森林破壊によって、ほ乳類の25%、鳥類の11%が絶滅の危機にあるなど、現状の生物多様性を保つことさえすでに手遅れ

食糧危機:農業の生産力は水不足や農薬、化学肥料よる土の劣化ですでに頭打ち、農地も人口増加、都市化によって減少している
・地球温暖化、森林破壊などで、今後農業の生産力はさらに低下、食糧不足する
・漁獲量も乱獲によって頭打ち、2050年には需要が倍増し、不足が避けられない

水資源の不足:農業や工業、都市化で水が大量に消費、多くの河川が涸れるなど各地で水不足が深刻化しており、このままでは2025年に人口の2/3が水不足になる

途上国の環境破壊:農作物や木材など資源の大量輸出で、森林、土、水など天然資源の破壊が進み、急速な都市化、工業化で、空気、水の汚染も深刻化している

今後の予測
・地球温暖化、森林破壊、砂漠化、水資源の不足などはほとんどの環境問題はすでに取り返しがつかない


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