最近では、
お彼岸やお盆のお墓参りが盛んになされるようになりました。
またお墓参りの仕方も人さまざまで、
水をかける人や故人の好きだったものをお供えする人なども見かけます。
お墓に水をかけるのは、
水をかけて清めるという意味でする地方もあるようですが、
真宗では清めるということではなく、
お墓をきれいに掃除するということで水をかけることはあります。
しかしお墓がきれいであれば、
あえて水をかける必要はありません。
またお供えをされる人もありますが、
これもお参りする時だけ供えて、
参り終わったら持って帰るようにしたいものです。
なぜなら、そのまま放置して腐らせてしまうのでは、
かえってお墓を粗末にしてしまうことになってしまいます。
またお盆の時などでは、
ご先祖の恩に感謝し、お花やお供えをささげて、
お経をあげてもらうというように思っておられる方が多いようです。
ところが真宗のお墓には、
正面に南無阿弥陀仏と彫られています。
これはご先祖をしのびながら、
このわたしまでかけがえのないいのちを与え、
育ててくださったご恩に感謝しつつ、
ご先祖が礼拝してこられた如来様に手を合わせるという意味で、
南無阿弥陀仏と彫られているのです。
そしてお墓でお経をあげてもらうのも、
ご先祖をおなぐさめするためにあげてもらうのではありません。
むしろ亡き人をご縁として、残されたわたしたちが、
お釈迦様の説法された教えであるお経を聞かせてもらうというのが、
真宗のお墓参りでの大切な心がけです。
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