エビネの管理(秋・冬)
秋の管理
栽培地域にもよりますが、9月になると明年に開花する花芽が少しづつ大きくなって
きます。
日光と水の管理が重要となります。
日差しの管理
午前中に数時間日光に当たるように管理しますが、強すぎる場合は遮光ネット等で
調整した方がよいかといます。
王冠など葉の性質の弱いエビネは明るい日陰であれば日光に当たらなくてもよいか
と思います。
なお、暗すぎるとコオズ等の赤花や紫花は花芽が形成されないことがあります。
水やり
水分不足で管理すると、日光に当て、肥料を与えていても花芽が形成されないこと
があり、水分不足にならないように十分注意しなければなりませんが、水のやり過ぎ
もよくありませんので、やや乾燥気味での管理がよいかと思います。
冬の管理
11月に入るとエビネも冬眠の時期になりますが、温暖地と寒冷地ではその管理も
異なります。寒さの目安は、5度前後です。
寒さ対策
コオズやジエビネ等は、寒さに強いですが、ニオイエビネは寒さにも弱いです。
12月に入ると寒い日も増えてきますので、玄関やビニール製のフレーム内に取り込
んで管理します。
戸外にある棚で管理する場合は、棚を透明ビニール等で周囲を覆って寒さに備え
ます。
日によっては、暖かな日もありますが、その時は玄関の窓を開けたり、フレームの一
面を開けて中の温度が上昇しないようにします。
どの植物も同じですが、エビネも寒さにあわないと、綺麗な花が咲きません。
風対策
寒い北風に当てると葉が痛みますので、風に当てないようにします。
寒冷地の対策
氷点下となる日の多い寒冷地では、戸外のフレームや棚で管理する場合、冷たい
風が入らないように隙間をしっかりと防ぎます。
地域によっては、ニオイエビネはフレーム内にフレームを作る等の対策が必要で、
特に寒い日にはストーブで暖房も必要かと。
(参考 エビネをはじめた最初の頃、隙間だらけの棚でニオイエビネ、オナガエビネ
をコオズ、サツマ、ジエビネ等と同じように取り扱っていたところ、寒さに弱
いニオイエビネ、オナガエビネのみが、厳しい氷点下の日に一晩で枯葉の
ように葉が茶色となり、しおれてしまいました。)
潅水
エビネも冬眠してくる11月からは、水やりの回数を減らして行きます。
1月にもなれば、10日に1回、2週間に1回位になるかと思いますが、環境にもより
ますので用土の乾燥状態を確認をしながら水やりをしてください。
なお、凍結を防止するために水やりは、できるだけ午前中にした方がよいと思い
ます。