その58.「見えなきゃいいってもんじゃねぇんだよ」



これは私の高校時代(夏休み)の体験談です。
当時、私は卓球部に所属してまして、夏合宿のため山中湖にある旅館に泊まってました。
合宿は二泊三日で、異変は二日目に起きました。
昼間のトレーニングで疲れ、ミーティングの後に顧問に内緒で軽く飲んだ事も手伝ったので
しょう。
まだ12時前でしたが、強烈な睡魔が襲ってきました。

しばらくして、ふと妙な物音に目が覚めました。
何かパラパラと紙が舞うような音がするんです。
それに伴って、スタスタと誰かが徘徊する音。
つまり、どっかの誰かが手にレポート用紙みたいなモノを持って、その辺をうろついてるんです。
「ん?」
僕はまた後輩が寝ぼけてんだろと思い、寝直そうとしました。
と、次の瞬間、体が急に動かなくなりました。
「縛るならともかく、縛られるのはゴメンだぜ!」
そう思いつつも、体が言う事を聞いてくれません。
この時になって、
「これはタダ事ではない。さすが山梨。葡萄(武道)の産地ゆえ、
霊(礼)に始まり霊に終わる。」と気づき、絶対に目を開けないよう力を入れました。

足音は僕の方に近づき、何やら顔を覗きこんでいるような気配です。
「やべ〜!」
そのまま10分程たったでしょうか。
ふと、気配がやみました。
「ふ〜!」
と思ったのもつかの間、耳元で
「見えなきゃいいってもんじゃねえんだよ。」

生温かい息と共にボソッと中年男性の声が聞こえました。

「!!!」
急に金縛りが解けたので跳ね起きて周りを見渡すと、そのモノの気配はすっかり消え、皆スヤスヤと寝
入ってました。
翌朝、皆にその事を話しましたが、誰も信じてはくれませんでした。
あれが何だったのか、今もってわかりまへん。
ちなみに、そこの旅館はごくフツーの旅館でした。
あんな体験は後にも先にも一度きりです。


その59「更新時の出来事」
     〜真夜中の電話〜


「以前より、管理人さんに伝えようか迷っていたのですが、思い切って伝えたいと思います。
このサイトのチャットは、事前に何人参加しているかわかるのですが、誰もいないのを確認して
入っても、誰もいないはずなのに見ているだけの方が2人いますといつも表示してるんです。
お気づきでしょうか?なんか不気味なんですよね。

恐ろしいメインページの館が時々人の顔の見えるのは、私だけでしょうか?」


という投稿をいただいたので、せっかくですから、私のPCにまつわる体験を述べようと思います。
パソコン歴の長い方であれば、機械であり、単なる箱であるはずのPCがなんとなく生き物のように
感じている方がたくさんいると思います。特にMACを使っている人などはペットのように感じている
人も多いのでは。

恐怖系の体験談をアップするときは、その背景やその状況を詳細に私が追体験するような
感じで投稿をわかりやすいように組み立てて行きます。そうでないと文章として見てくれる方に
伝わりにくいことも多いからです。もちろん、投稿者には了承を取りますが・・・・・・

この追体験するということに問題があるのか、恐怖体験談のアップには問題が絶えません。

強烈な体験談をアップしているとき、突然、PCがフリーズすることはしょっちゅうですし、
突然、画面が乱れたり、家鳴りが強烈になったりします。
不思議なもので、他のコンテンツを更新するときにはこのようなことは起こりません。
だから、投稿してもらった体験談を更新しない時もあります。これは、あまりにも
アップするにはリスクが高いと考えるからです。

実際のところ、何度更新しても上手く更新できないので、やめてしまったこともあります。
最もひどかったのは、「その48 真夜中の携帯電話・・・」を更新していたときです
夜中に更新していたのですが、左の肩というより、肩の中というのでしょうか?じんじんと
痛くなってきます。キーボードを打つのが嫌なくらいです。私はキーボードを打つことは、
全く苦にならないタイプで、たかだか、これくらいの文章を打つのは目をつぶっていても
可能です。ですから、肩こりなんぞ、こんな状況では起こり得ないのです。

しょうがねぇなぁと思いながら、打ち続けます。その時でした・・・・・・・・・・

突然、携帯電話がなりました。見ると非通知です。こんな夜中に・・・・・・・
私は電話を取りました。


ヒューヒュー、電話の向こうで風の音がします。私はどうしても声を出して

電話の向こうの相手に問いかけることが出来ませんでした。
荒涼とした、とても寒い風の音・・・・・・・
私は何も言わず、電話を切りました。

すると

また、電話が鳴りました。

非通知です。突然、部屋のカーテンが突風が来たようにブワアーっと舞い上がりました。

それだけです。それだけでした。私の窓も閉め切った部屋のカーテンが大きく舞い上がった
それだけのことです。

私は、携帯の電源を切りました。

それ以降、非通知の電話はかかったことがありません。


ただ、不思議なことは、私は非通知設定の電話は取らないというより、取れない設定にして
あることに気づきました。