「級・段」について、どういう考えを持っていますか?
AJPA(全日本ぷよ協会)という団体が設立されて、ぷよぷよにも級や段の認定がされるようになりました。各地のAJPA加盟団体は公認大会を開催し、全国のぷよらーは自らの腕を上げて大会に出場し、級を上げています。
先日、ある人が「自分の家で公認大会を開催する」と言い出しました。その人が一体何を考えているのか分からなかったので「どうして公認大会にしたの?」と問いただしてみたところ
「そりゃ、級上げるためじゃないですかー」と応えていました。
確かに公認大会は級が上がる大会です。しかし、級を上げる為に大会を開くのは間違っているのではないでしょうか。もしそれが自分の級を上げる為やある特定の人の級を上げる為だったとしたら確実に間違っています。自宅で公認大会を開くというその人の話からは、そういった感があったので、大会を止めたほうがいいんじゃないかと言ったのですが無駄でした。結局は一日に2回大会を開き、10人が参加。本選8人枠で、各大会2人が昇級。どういった大会内容だったかは参加しなかったので知りませんが、簡単に入賞・昇級が出来たのではないかと思います。
簡単に昇級できる大会が悪いとはいいません。でも、そういう大会を故意に開くことは、級や段を軽薄にしている行為なのではないかと私は思います。こういった事態が続いてしまうと、どんどんと昇級者が出てきて、実力の無い初段が出てくるのも時間の問題です。
級や段がほしいのは分かりますが、
「級や段を取得しているから強い」のではなく、
「強いから級や段を取得した」ということを理解してもらいたいです。実力無くして昇級しようなんていうのは、私から言わせればむしがよすぎです。自らの実力を向上させ、それが認められたからこそ、級や段の認定があるのではないでしょうか。
『初段』を一つの目標として、その目標を遂げる為に強くなろうと努力することは大変いいことだと思います。そういった努力をして少しずつ昇級していく人がいるのを横目に、自分達は簡単に昇級できる公認大会を開催して昇級する。努力している人達への冒涜としか思えません。
「昇級する為に自分の家で公認大会を開く」という理由で公認大会を開催できるAJPAの現状にも問題がありますが、それを悪用する人はもっと問題があるといえます。そんな方法(大会)で初段になって、何の意味があるんですか? 認められたい? 何を? 初段になったことをでしょうか。それとも強いかどうかも分からないその実力をでしょうか。それとも、ただ、自慢したいだけですか?
何の壁もなく昇級していくのは無意味です。もっと、その過程を大切にしましょう。『初段』という目標は遠いかもしれませんが、自分の力で立ち向かっていったら絶対に価値ある初段になるはずです。
白い悪魔
1999/04/05