むかしむかし大阪時代は調理師のころ、まだ給料は2万円ちょい、40年以上前の話です。
ある休日の夜、寮の近くを歩いていると何と!、道端に1万円札が落ちているではありませんか。
「おおう!」とまぁ、驚きながらも交番へ・・など、はなっから思うはずもなく、ただただ「飲みに行こう!!」となるのであります。
寮へ帰るとそこに居た仲間二人を連れ、時間は夜中の一時を回っていましたが、
大阪は「南」の繁華街へ繰り出すとたまに行っていた「BB」というコンパ形式(かなり広めで店内に円形のカウンターが幾つもある様な)店へ入るとそれぞれ何がしかを注文します。
しかししばらくして2時で閉店、お会計となったのです。
本来なら出口にレジがあり、そこで支払いするのですが、もう閉店と言う事でカウンターで支払いする事になりました。
料金は1800円です。
「ハイヨッ」とその拾った1万円札を差し出すと、その場でお釣り「8200円」を受け取りました。
ところがです。出口を通り過ぎようとした時、レジ係の人が「このお釣り8200円はあなた方ですか?」何故か僕は「はいそうです」と言ってしまったのです。
偶然数字が一緒だったせいか、その時はホントにアレっと思いながらもお釣りをまた貰ってしまったのです。
その店はビルの4階、エレベーターを降りながら確認すると間違いなく金は増えています。
これまた返そう、など思いもしないのであります。
それにしても拾った一万円札が増えてしまう不思議。
まあそんな金はそれから朝まで3人で飲み歩き無くなるのであります。
またその方がすっきりしてよい。
それからまた数回拾ったり(増える事はありませんでしたが)。
またタバコ屋さんで五千円札で支払ったにもかかわらず、何故かお釣りに五千円札が入っていたり、なんだかんだとラッキー?が続いたりしたものですが、そう世の中甘く出来ておりません。
四国にいる頃のことです。
ある店の店長をしており、ある休日、前日の店の売上「47万円」入りのバックを持ち、近くの洗車場で車を洗ってもらっていました。
喫茶室もありそこで待っていますと洗車が終わったという知らせ。
僕は綺麗に磨かれた愛車に乗り、機嫌よく帰ったわけです。
3時間くらい経ち、店の売上「47万円」入りのバッグを洗車場に忘れてきた事を思い出したのです。
これは大変!!、急いで電話してみたところ、係員は預かっていない。
誰かが持って出たのか分からないとの事。
もともと不特定多数が利用する場でのこと、無駄と思いつつ交番へ駆け込みましたが、予想通り届け出は無い、とのことでした。
当然そのまま済むはずはなく、弁償となったのは言うまでもありません。
つい先日の事です。
仕事帰り我が家に向かっていますと、財布を拾ってしまいました。
ちょっと開いてみたところ、8000円ちょうど入っており、近くの交番で確認してみると、ポイントカードらしき物が何枚か入っておりましたが、身元の分かるものはない。
しかしこの辺は表通りではない、落とし主もおそらく近所の方では?という事で交番を後にしました。
二日目に「中署」より持ち主が現れたとの連絡。
事実すぐ近所の方でした。
その日の夕方落とし主より丁寧な電話があり、素直に「お礼」は辞退しましたが、結局「菓子折り」を頂いてしまいました。
何がどうという事ではありませんが、なぜか「ホッと」した最近の出来事でありました。