断面測量




概要作業概要 断面図を作る元となる測量です。
通常、平面図(地図)では把握しにくい地形の起伏を、 水平面に直交する鉛直面に対して図化します。 山間部などの起伏の激しい地形を測量することによって、 任意地点間の起伏を具体化します。 あらかじめ図上に設定された直線(曲線)区間を測量するために、 平面測量を事前に行い、任意の目標地点間を測量することもできます。
平面測量と同様に、任意の地点を断面的に示すこともできます。




標高基準面ジオイド “標高”と呼ばれているものの基準です。
日本では「ジオイド」と呼ばれる“仮想海面”を標高の基準面とし、 東京湾の平均海面を基準値としています。 もともと海水面は波や干満などにより絶えず変化しています。 そこで国土地理院では、東京湾の験潮所で観測された長期的な平均値を基準として、 「日本水準原点」を設置し、その標高を決定しています。 全国の標高の基準は、その「日本水準原点」を24.4140mとして 測量法により定められています。
厳密には、ジオイド面は地球の自転や局地的な地質、重力などの影響によって 複雑な形状をしています。そのため重力方向は必ずしも地球の重心方向と一致しないため 地球規模のGPS測量と比較する場合は、局地的な補正値(ジオイド高)が必要となります。
又、一般的に「高さ」と言うと、単純に海面からの高さ「海抜」 と解釈されることが多いですが、測量で用いられる「標高」とは 必ずしも一致するわけではなく異なる場合があります。




使用機器




トータルステーション(TS)TCR307 測量の基本要素である「角度」「距離」の二つを測定する機器です。
「トータルステーション(TS)」と呼ばれる測量器で、 角度の単位は水平角・鉛直角ともに秒位(1°=60′=3600″)まで、 距離の単位はミリまでを測量します。機器には特定の個体誤差が必ず含まれ、 その誤差をできるだけ少なくする測量方法(N対回数観測)を用いて、精度を確保しています。 当事務所では、LEICA社製TCR307を使用しています。通常、距離測量(測距)に光波を使用し 「プリズムミラー」とセットで測量しますが、場合によってはプリズムミラー不要(ノンプリ)のレーザーを使用し 人間の近づけないような個所の測量にも対応しています。

LEICA/TCR307 : 2級電子式トータルステーション(測角精度7″)




トランシットコンパストラコン 測量機器の原点となる構造の機器です。
磁石の指し示す方向と高低角目盛りより、磁方位角と高低角を目視読定するため、 測角能力は1°〜30′と低いものですが、至ってシンプルな機構で、軽量なことが長所。 もちろん、測距機能は兼ね揃えておらず、測量テープ(巻尺)やレーザー距離計などと併用することで 簡易的に且つ迅速な作業が可能です。




GPSNetSurv2000 GPS衛星による電波を受信し、地球規模の位置を測量する機器です。
GPS(汎地球測位システム)と呼ばれる、新しい技術を用いて3次元的な位置を測量します。 従来の測量方法とは大きく異なり、複数の異なるGPS衛星から発信される電波を同時に受信し、 受信にかかる所要時間からそれぞれの衛星との距離を割り出し、 地球規模の位置をパソコンなどにより自動算出(解析)します。 受信機にはもちろんアンテナが必要となり、あらゆる方向からの衛星電波を受信しなければならず、 上空視界や衛星の飛来状況により精度の確保が困難なこともあります。 当事務所では、NGS社製NetSurv2000を使用しています。従来の一般的なGPS測量では 同時に2台以上の受信点(測量地点)が必要ですが、国土地理院の管理する電子基準点を利用し 携帯電話を通じて測量・解析するVRS方式を採用しているため、 測量にかかる時間と費用を大幅に削減することができます。

日本GPSソリューションズ/NetSurv2000 : 1級GPS測量器






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