時には、ちょっとベンチに腰掛けて、 周りを眺めたり、心の中を覗いたりしてみませんか。
動いている時には気づかなかったことに 気づくかもしれません。


【金沢を流れる犀川】
犀川大橋から上流を望む 市のはずれで
左は市の中心地に近い犀川大橋から上流を望む。右はさらに上流、市のはずれで。
 城の南側には犀川、北側には浅野川が流れ、その二つは「おとこ川」「おんな川」とも呼ばれているそうな。そういえば地元の新聞に同名の記事が連載されているのを見た記憶があります。2006年に本になったとのこと。
 「おとこ川」の犀川は室生犀星が愛した川でもあり、犀川大橋の近くに記念館が建っています。実の親に育ててもらえないという不遇な少年は、21歳で故郷を出て「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや うらぶれて異土の乞食となるとても 帰るところにあるまじや・・」と詠いました。
 また「犀川」という詩もあります。
「美しき川は流れたり そのほとりに我はすみぬ
春は春、なつはなつの 花つける堤に坐りて
こまやけき本の情けと愛とを知りぬ 
いまもその川のながれ 美しき微風ととも 蒼き波たたへたり」
 逆境の中でも美しきものを感じたら、忘れずに大切にとっておきたいものだと、このメロディを口ずさむ度に思うのです。
 ちなみに、犀星は1962年3月26日72歳で没し、私がこの曲を知ったのは1965,6年ごろ高校時代でした。


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