大阪中央病院での手術見学   

 2006年8月15日(火)健保連大阪中央病院泌尿器科へ、手術見学に行ってきました。部長の竹山政美先生およびスタッフの方々から、大変親切かつ暖かく指導していただき、この場を借りて厚く御礼申し上げます。初めて竹山先生の手術を拝見しましたが、いわゆる“本物”の術者であり大変参考になりました。
注)“本物”とは、言っていることと実際の技術が一致していることを指します。“偽者”とは、言っていることに実際の技術が伴わないことを指します。

見学の目的:
骨盤底全体を1枚のメッシュでサポート可能な方法であるTVM (Trans Vaginal Mesh または Tension-free Vaginal Mesh) の手技を学ぶためです。
この方法では、会陰部皮膚から閉鎖孔に左右2カ所づつと肛門脇の皮膚から仙棘靭帯をわずかに貫通する穿刺を左右1カ所づつ行います(合計6カ所穿刺)。穿刺を適切かつ安全に行うことが大変重要です。すでに80例以上の手術を執刀された竹山先生の技術を見る(盗む?)ことが目的です。

手術:
朝から5例の手術があり、うちTVMが2例でした。ほぼ予想通りの手順で手術が行われました。この手術では、骨盤底の解剖が完全に理解されており、かつ穿刺が安全に行われるための剥離スペースを指先で作成し確認できる能力が必要です。

感想:
当院でも実施可能な手術のようですが、もう少し準備が必要と思われます。
8月22日(火)に3科(泌尿器科/産婦人科/大腸肛門科)で骨盤底再建手術勉強会を行いますので、皆の理解が深まるようにしたいと思います。
今月末には新倉Dr.に見学に行ってもらう予定です。さらに産婦人科/大腸肛門科Dr.にも見学してもらう予定です。
(江川Dr.8月16日記)